新しい年が始まりました。
年末は突然の大雪。
今年は少し寒さが厳しいように感じます。
寒くなると、炊き立てのご飯や湯気の立ったお味噌汁が、いつも以上に体にしみわたります。
温かいからホッとするんだろうと思っていたけれど、それだけではないのかもしれない・・・
と思うことがあったので、記事にしてみました。
アーユルヴェーダの食事の教え
アーユルヴェーダの本を読むと、食事の注意事項がいろいろあります。
健康であるためには、食事がとても重要。
ただ、何でもお腹を満たすためだけに食べるのではなく
・体に良いものを
・適切な量
・前に食べたものがキチンと消化されてから
食べるようにと書かれています。
アーユルヴェーダのおやつ作りで、以前も食事について少し触れました。
砂糖の代わりの甘味として使われることもある「デーツ=ナツメヤシの実」ヨーグルトにドライフルーツを刻んで入れ、翌日の朝に少しプルンとなったドライフルーツと一緒に食べるヨーグルトが好き。レーズン・プルーン・クランベリー・ブルーベリー・マンゴーの他に何かないかなと、いろいろドライフルーツを調べていて目にとまったのが「デーツ=ナツメヤシの実」。薬膳の「なつめ」は体力、気力を補い、元気を与えてくれる食材。また、胃腸の調子を整え心を穏やかにする食材でもありますが、「ナツメヤシ」と「なつめ」は違うもの...
【おやつ】アーユルヴェーダのおやつ、デーツ(ナツメヤシの実)のチョコレートコ... - 紡ぐ暮らしシンプルな暮らし
そして、調理をしたばかりの食事を温かいうちに食べることが大事なのだそうです。
アーユルヴェーダでは、調理をしてから3時間以上経過したものは「タマス食」とされます。
(本によっては調理後8時間以上経過したものが「タマス食」というものもありました。)
これは、アーユルヴェーダでは、すべての事象や物質が3つのグナ(性質・気質・要素)で成り立っているという考えがベースにあるようです。
・サットヴァ(純粋性、調和)
・ラジャス(激性)
・タマス(怠性)
の3つのグナ(トリ・グナ)。
体質だけでなく、心の状態(精神状態)、行動、もちろん食べ物にも3つのグナがあり、
調理後に時間が経過しすぎているものは生命力が失われている「タマス食」という考え。
カレーは1日置いてから食べる方が美味しいのに・・・
作り置きの常備菜なんていう文化は、きっとないんだろうな。
温かい食事が美味しいのは、そこに生命力があるから
腎不全の高齢犬が、かなりの種類の腎臓病の療法食ドッグフードを試したものの全く食べず。
食事に見向きもしなくなって、水も飲まなくなって、みるみる痩せていきました。
無理やりドロドロにしたドッグフードをシリンジで口から流し入れていたものの、愛犬も私もお互いが「楽しくない」気分を味わって数日。
食事=苦痛な時間になっていた頃。
試しに、家にある食材で手作り食を出したところ、すごい勢いで完食。
食欲がないのではなくて、食べ物そのものの問題だったことが分かりました。
それから、人間の腎臓病の食事を参考にしながら手作りするようになって3ヶ月以上が経過。
もう死を待つだけのような状態から、今ではご飯の準備を始めると、一人で起きてヨタヨタと台所まで歩いてくるようになりました。
動物病院の先生も、診察の所見・検査データなどの臨床上では説明できない稀なケースで、不思議な回復の仕方と驚いています。
作り立ての温かいご飯は、サットヴァ(純粋性、調和)な食事。
それに比べて、どんなに高級なドッグフードであってもアーユルヴェーダ的には時間の経ったタマス食。
安い鶏むね肉に、サンマや、鮭。
地元の農家の人が作ってくれたいろいろな野菜。
スーパーで手に入る普通の食材だけれど、作り立ての温かい食事には、何か不思議なパワーがあるのではないかと思える出来事でした。
毎日のご飯作り
今はすぐに食べれるものがたくさんあるので、時間の節約にもなって便利。
私も今年は話題の「ミールキット」や宅配食材を試してみようかと考えていました。
けれど、先日 炊き立ての秋田こまちに、みそ汁に、自家製の漬物という粗食ご飯を食べたとき。
昔は漬物はあまり好みではなかったのに、今はこれが一番ホッとするなと感じました。
「癌」という漢字は、「やまいだれに、品物を山のように食べるからなる病気」と若杉友子さんが著書の中で書かれていることを思い出したりして。
例えば、糖尿病や腎臓病などで入院した場合は食事療法も治療の1つなのだけれど・・・
実際は、食べなれたお惣菜パンや、間食のおやつや、普段飲んでいた好みのジュースなんかを隠れて口にする患者さんのが多いものです。
習慣を変えるのは大変なこと。
私の場合なら「ま、いっかぁ」と流されやすいので、習慣を変えようと思ったら一苦労。
できれば楽でいたいので、「簡単でパパッとできる」ことには惹かれるけれど。
作り立ての食事には、不思議な生命力のような、目には見えないパワーがあるように感じます。
いろいろな食材が命をくれたから、
瀕死の愛犬が命を紡ぎ続けることができたのではないだろうか。
いろんな食材の命をいただいて、
私も、生かしてもらっているのではないだろうか。
そんな典座教訓の言葉も思い出しながら、新年を迎えています。
思考を整理して今年の目標を決める
新年の目標を決めるにあたって、まずは頭の整理から。
現在は腎不全の犬に少し手がかかるけれど、我が家は子供もいない夫婦2人。
宅配食材を利用してみたとして、2人分の食事を作る時間を節約して、その時間は何をしたいんだろう?
そんなことを考えてみました。
そしたら、作ることが面倒なのではなくて「何を作るか考える」ことが面倒だと思っていることに気づきました。
宅配食材の場合はあらかじめメニューが決まっていて、レシピもついてくる。
それならば、週末に同じようにメニューをまとめて考えたら良いのかも。
大枠のルーティンメニューを決めておくのも良いかもしれない。
というわけで今年の目標は、
作り立ての温かい食事を食べる!!
あたりまえすぎるけれど・・・(笑)